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ヨガと健康【病は気から 内臓の状態と5つのタイプ】

東洋医学では心と身体は繋がっていて、心の不調が身体の症状に影響したり、身体の症状が心の不調を招く、【心身一如(しんしんいちにょ)】という言葉が用いられます。

つまり感情と病気、そして内臓は全て繋がっていて、互いに作用しあうと考えられているのです。

今回はそんな心と身体の関係についてのお話です。

感情と内臓の関係

二千年以上前に中国で確立された東洋医学は、今なお現代へと続く、伝承医学です。
西洋医学とは違い、手相や顔相、占いや舌診などから多角的に物事を捉え、目の前にいる人の人物像を知ったうえで、未病を含めた病気の症状を診断します。

心身一如の字のごとく、心と身体は繋がっているという観点から、東洋医学では内臓の状態と感情を以下のように5つに分類しています。

・怒り=肝(臓)
・喜び=心(臓)
・思い悩む=脾(臓)
・悲しみ=肺
・恐れる=腎(臓)

このように、その人の生まれた時間や場所の磁場の違いにより、体質などが異なり、どの内臓にエネルギーが集まりやすいかが変わってくるのです。

それでは次の項目でさらに詳しく見ていきましょう。

怒り=肝(臓)

【肝】

肝は精神活動を司ります。

肝機能が低下すると、無気力になり、落ち込みやすくなる一方で興奮しやすく、怒りっぽくなります。
長年怒りの感情ばかりを持ち続けていると、肝に不調が現れやすくなり、反対に肝にトラブルがあると、怒りっぽくなってしまうのです。

肝は全身へ血液を調整し、分布するという働きがあるため、この機能に異常が生じると血液に関する生理現象に異常が現れます。

・不整脈
・めまい
・不整出血、生理痛等の月経異常など。

また、肝は目とも関係するため

・充血
・かすみ目などの症状が現れます。

さらに肝の異常は爪に現れやすいため、爪が割れやすくなったり、二枚爪になりやすかったり…といった爪の異常が続くようであれば、肝に原因があるかもしれません。

他、以下のような症状が挙げられます。

・PMSや不妊
・顔の黒ずみ、肝斑
・肌が全体的に黄色い
・関節痛
・痙攣など。

喜び=心(臓)

【心】

心は心臓などの循環器だけでなく、精神の"こころ”も含みます。

喜びと病気は一見関係ないように思われますが、喜びが強すぎると、興奮状態が続き、眠れなくなるなどの不調に繋がります。
この心に異常が生じると不安や恐怖感が強くなり、睡眠の質が下がり、不眠がちとなります。

心の機能が低下すると、さらに以下のような症状が現れます。

・四肢の冷え
・顔色の変化。赤ら顔。
・躁鬱状態で気分が安定しない

また、心は舌とも関係するため

・舌先が赤く変色
・舌全体の色の悪化
・言葉のもつれなどの症状が現れます。

心の症状は特に背中に現れやすく、左側の肩甲骨辺りに痛みを感じたら心が辟易しているサインだと言われています。

心タイプの方は

・明るい
・よく笑い、羽目を外しやすい
・輪の中でムードメーカー

このように一見明るく健康そうに見えるのですが、自身の心身の変化に気づきにくく、知らず知らずのうちに心のトラブルを抱えてしまいやすいので注意が必要です。

眠れない日が続くようであれば、心に原因の可能性があるかもしれません。

また、心は小腸と表裏一体の関係にあります。
豪快で陽気、食欲旺盛のは心タイプの方は、食欲が旺盛なあまり、腸内環境が乱れやすいため、一度食生活を見直すのもいいでしょう。

思い悩む=脾(臓)

【脾】

脾は、消化・吸収を現し、胃腸全体を指します。

脾の機能が低下すると、悩みの解決方法を見い出せず、くよくよとネガティブな思考になってしまいます。
負のスパイラルから抜け出せず、いつまでも悩み続けていると、胃痛や胃もたれで食欲不振になりやすいにはこのためです。

また、以下のような体質に当てはまる方は比較的、元々胃腸が弱く、くよくよしやすい性格の傾向にあると言えます。

・虚弱体質
・やせ型、水太り
・顔や身体がたるみやすいなど。

また、脾は口唇や肌に現れやすいため

・口臭の変化
・唇の横が切れる
・シミやシワができやすい

その他にも

・気圧や湿度に影響されやすい
・過食
・糖質過多など。

これらの症状が現れたら脾の不調を疑ってみてもいいでしょう。

反対にこれらの症状や胃もたれが続くようであれば、『今自分は悩みから抜け出せていないんだ』と客観的に自分自身を見ることができます。
一度、自分を俯瞰して捉えることで悩みの解決策がふ、と浮かんでくるかもしれません。


悲しみ=肺

【肺】

肺は気を司ります。
肺は口や鼻から酸素を取り込む呼吸以外にも、皮膚呼吸からなる皮膚も該当します。

肺タイプに該当する方は

・感情の起伏が少なく感情が分かりにくい
・感傷的になりやすい
・共感力が高い方が多いです。

肺は"悲しみの臓器”と言われ、肺にトラブルがあると、悲しい出来事が頭から離れないといった傾向があり、反対に悲しい出来事ばかりを考えていると肺にトラブルが生じるようになります。

肺は体内の水分代謝を調節し、体温調整を行っているため、この機能に異常が生じる以下の異常が現れてきます。

・アレルギー
・むくみ
・手足の冷え

他、以下のような症状が挙げられます。

・温度変化に弱い
・湿度変化に弱い
・風邪をひくと下痢をしやすい

共感能力が高く、人の気持ちを敏感に察知できる繊細な肺タイプの方は見た目が

・肌色が白く
・やせ形
・むくみやすいなどが比較的多く該当します。

嗅覚障害なども引き起こしやすいため、このような肺タイプの方は日ごろからヨガの呼吸法を取り入れたり、加湿器などで部屋を乾燥させないように工夫を心がけましょう。

恐れ=腎(臓)

【腎】

腎は粘り強さや、根気を生み出します。

腎機能が低下すると、歯・腰・耳・髪など身体の各部位に様々な症状が現れます。

・歯痛
・歯肉炎
・腰痛
・難聴
・めまい
・痴呆
・抜け毛など。

また、腎は恐れや驚きと深い繋がりがあります。

常に何かに怯えていたり、ビクビクしている方は腎臓系のトラブルを抱えている可能性があります。
また、継続的に恐れの状態が続くと、腎臓系のトラブルへと発展しやすくなるため注意が必要です。

・慎重に石橋を叩いて渡る
・分析をして統計を出す
・行動するまで腰が重い

このような方は腎機能が元々弱い傾向にあります。
さらにこのような特徴が挙げられます。

・肌が浅黒い
・瞼が重い
・手足のほてり
・呼吸が浅い
・疲れやすい
・頻尿、膀胱炎などの排泄異常

このような症状が当てはまりましたら、特に有酸素運動に重点を置いて、腎機能のはたらきを活発にさせて下さい。
新陳代謝を上げて、血流を良くし腎機能を整えましょう。

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